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地域循環型社会実現への
取組み
STORY02

OUTLINE

manordaいわて×地域循環型社会
「デザインとイノベーションで新たな価値を生み出す」というコンセプトを掲げ、地域の持続的発展を目指して設立された「manordaいわて」。
従来の銀行が持つ金融仲介機能に商社機能を追加し、岩手銀行グループだけではなく、プロフェッショナル人材や民間企業、行政と協働して新たなビジネスモデルに取り組んでいる。
そんな注目の新事業でブランディング開発を担う2人のメンバーが、挑んだ2つのプロジェクトとは。

PROFILE

manordaいわて(株)地域商社事業部
本間 麻衣
2010年入行。北上支店に配属され、その後、本宮支店、津志田支店で勤務。その頃から「まちづくり」に興味を持ち、プライベートでも「まちづくり」に関する活動に参加していた。2021年に、かねてより希望していた「manordaいわて」へ出向が決まり、現職に。
本間 麻衣
manordaいわて(株)地域商社事業部(当時)
阿部 綾佳
2012年入行。仙台営業部に配属。その後、本部へ異動し、市場金融部、国際業務室で勤務。入行前から抱いていた「岩手の魅力を全国・世界へ発信したい」という思いを実現するため、「manordaいわて」の立ち上げメンバーに応募し、現職。
阿部 綾佳

創造

コロナ禍の苦境を打破する
ブランディングサポート

本間が「manordaいわて」に出向して間もなく、営業店担当者からの紹介で、紫波町の人気フレンチレストランが新たに手掛けるジェラート製造販売のブランディングを支援することになった。新型コロナウィルスの影響でレストランの客足が伸び悩み、事業再構築補助金を利用しての新規事業だった。ジェラートカップのデザインとリーフレット制作を担うことになった本間は、「まずはお客さまを深く知る」ことを意識し、ジェラートの製造過程から見学。「何度も足を運び、粘り強くシェフの話を聞くうちに、こだわりや大切にしていることが見えてきた」という。

デザインについては、シェフから「シンプルで、すっきりしたもの」というオーダー。季節の果実と新鮮な生乳を使った無添加のジェラートにふさわしい洗練感と、「フレーバーの表記を数字にするなど、あえて情報を削ぎ落としたデザインにすることで、お客さまとのコミュニケーションを生み出したい」というシェフの思いもあった。デザイナーを含めて打ち合わせを重ね、いくつもデザインを提案し、最終的には納得のいくパッケージデザインが完成。こうしてオープンしたジェラテリアは、土日は行列ができるほどの大盛況となり、ECサイトの販売も好調で、シェフからは「manordaいわてに依頼して良かった」と喜びの声もいただいた。

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構築

老舗6事業者と連携した
リブランディング

一方阿部は、2021年に「MOYANE」プロジェクトを担当した。このプロジェクトは、新型コロナウィルスの影響で観光客が減少するなど打撃を受けていた盛岡市の老舗の和菓子やコーヒーショップなど6事業者とともに、新しいお土産ブランド「MOYANE」としてパッケージをリブランディングするというもの。地元の人々や旅行客などに盛岡の魅力を再発見してもらうことを目的とし、営業店や岩手アートディレクターズクラブとも連携して取り組んだ大規模な施策だ。ちなみに、「MOYANE」は「盛岡やっぱりいいよね」の略称。ネーミングは若手デザイナーのアイデアによるものだという。

「MOYANE」プロジェクトでは、1事業者に1名、20代の若手デザイナーが専属で付いてリブランディングを行った。打ち合わせを重ねるごとに若手デザイナーと老舗事業者の信頼関係は深まり、事業者からは「フレッシュな感性で今まで考え付かなかったデザインになって嬉しい」という声が寄せられ、若手デザイナーにとっても良い経験につながった。2021年11月に発売した「MOYANE」は、3ヶ月で6商品合計約4,800個を売り上げ、現在も盛岡市内4店舗で好評発売中。半年に1回ペースの製造だった商品が、リブランディング後は2ヶ月に1回ペースになったという事例もあるほど、プロジェクトは事業者の売上に貢献した。

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展望

着実な認知度向上と
海外展開も視野に

銀行の枠を超え、地域の持続的発展を目指して走り出したばかりの「manordaいわて」。その役割や業務内容について、県内での認知度拡大は目下の課題だ。「事業者が何か新しいことを始める際に、『ぜひmanordaいわてに依頼したい』と思ってもらえる存在になるために、新たな価値創造のノウハウを蓄積したい」と本間が語るように、今はとにかく一つひとつのプロジェクトと真摯に向き合い、一歩一歩を大切にする時だろう。一方で阿部は、「海外輸出案件に積極的に取り組んでいきたい」と目を輝かせる。海外展開に興味を持っている岩手の事業者は多く、可能性は幅広い。入行前から「岩手の魅力を全国・世界へ発信したい」と考えていた阿部にとって、海外展開の実績を積むことは夢への大きな一歩だ。「manordaいわて」でなら、この夢を叶えるチャンスと出会う日も、そう遠くはない。

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