サステナビリティに対する企業を取り巻く環境の変化は大きく変化する中、岩手銀行では2022年度よりD&Iプロジェクトをスタートしました。「多様な価値観を受け入れ、柔軟な発想を創出すること」や「行員の経営参画意識、生産性向上により企業価値を高めること」を目的として様々な課題解決に取り組み行職員一人ひとりが安心して成長と活躍のできる組織の実現を目指し、より積極的に取り組んで行く必要があることから、D&Iの基本方針を公表し、多様な人材の活躍に向けた取り組みを行っています。
岩手銀行では、多様な特性・価値観を持つ人材が、お互いの存在を認め合い、受け入れ、それぞれの強みを活かしあうことで、組織として新たな価値創造を続けていくことができるという認識のもと、男性女性ともに仕事と家庭の調和を図りながら、能力を発揮し、やりがいをもって活躍できる環境整備と組織風土の醸成を実現するために、2つの目標を設定し取り組んでいます。
KPI項目 | 内 容 |
---|---|
女性行員の 役席者登用 |
役席者の新規登用女性割合30%以上 (2025年度以降は40%以上) |
男性行員の 育児休業等取得 |
男性行員の育児休業等取得率80%以上 |
2016年5月19日、女性活躍推進法の施行時より「女性の活躍推進に関する取組の実施状況等が優良な企業」として、岩手労働局より「えるぼし」(3段階目)の認定を受けております。
「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)は、グローバルスタンダード。
組織活動においては、身体的特徴や属性に起因するスタート地点の不平等を認め、その是正を通じて、あらゆる個人が能力を存分に発揮できる環境を整えていくプロセスを指す。理念は崇高だが、一筋縄ではいかない。他者の個性を正しく理解することは難しい上、多岐にわたる是正のニーズに対応するのも容易ではない。また、一部のメンバーをサポートすることに、別のメンバーが不満を感じることもある。これらのハードルをいかにして乗り越えればいいのか。
この解を求め、岩手銀行では以下のとおり小さなことからコツコツとスモールステップで始めています。
育児休業は子供が満2歳に達する前日まで取得可能であり、男性・女性ともに育児休業が取得しやすい職場環境を整えています。
また、2022年10月の育児・介護休業法の改正への対応として、以下の取り組みを実施しています。
育児休業者が職場復帰にあたり、仕事と育児の両立への不安の解消を目的に、育児休業者支援セミナーを定期的に開催しています。さらに2022年6月には、より多くの職場復帰を目指す女性行員との情報共有や意見交換を行うことを目的に、初めて秋田銀行との共催で開催しました。
育児休業経験のある行員(先輩ママ)が登壇し、自身の経験談を披露したり復職に向けてのアドバイスを行いました。その後、質問や不安なことなどを参加者間で交換しあい、復職後のイメージを描くことにつなげています。
「女性活躍を実現するための最大のキーパーソンは上司、つまり管理職」と言われています。まずは管理職の意識改革をすることは絶対条件。男女に対する無意識なバイアスを自覚し、自信を失いがちな女性に対して、積極的にチャレンジの機会を若いうちから与えていくことが必要で、出産などのライフイベントの前に『一皮剝ける経験』をしているかどうかは、育休後のキャリアの意識にも大きく影響してきます。昇進の誘いは1回だけではなく何回も声をかけてみたり、マミートラックの女性に少々難易度の高い仕事を任せてみたりすると、脱マミートラックにもつながります。
『無理をしなくてもいい』と大きな仕事から外す『過剰な配慮』は、女性から機会を奪ってしまいます。『できないときはサポートするから、やってみたら』という言葉こそ、女性をエンパワーメントし、そういうことが女性の背中を押すのだという知識を、何度も研修を重ねて得ていくことが重要と考えています。岩手銀行ではD&Iを推進するにあたり、階層別研修において「アンコンシャス・バイアス」のカリキュラムを導入し、「バイアスの存在」を理解することを職員一人ひとりに伝えています。
岩手大学と共同で2018年3月に行員用の保育所(がんちゃんすくすく保育園)を、岩手大学上田キャンパス敷地内に設置しております。民間企業が国立大学と連携して保育所を設置するのは全国で初めてです。
年次有給休暇取得促進措置 | 連続休暇 | 年7日~10日 |
---|---|---|
ワーク・ライフ・バランス休暇 | 年4日 | |
時間単位年休 | 年5日(40時間以内) ※時間単位年休とは、年次有給休暇を1時間単位で分割取得できるもの |
|
所定外労働削減措置 | 全行一斉定時退行ウィーク | 年2回 |
主な休暇取得状況 | 年次有給休暇取得率 | 60.4%(2022年度) |
全国平均 | 58.3%『令和4年就労条件総合調査』 | |
育児休業取得率(女性) | 100%以上(2023年12月現在) | |
育児休業取得率(男性) | 100%以上(2023年12月現在) | |
主な特別休暇 | 結婚休暇 | 5日 |
介護休暇 | 年10日(最大) | |
看護休暇 | 年10日(最大) | |
ボランティア休暇 | 年6日 | |
裁判員休暇 | その日数 |
2020年4月より従業員が日々の始業・終業時刻を自身で決定して働く事ができるフレックスタイム制度を導入しており、業務やプライベート予定に合わせてフレキシブルに勤務スケジュールを組む事が可能となっております。
2017年1月18日に、職場で共に働くスタップのキャリアと人生を応援するとともに自らも仕事と私生活を楽しむことのできる経営者・管理職を目指して「岩手銀行イクボス宣言」を公表しております。
次世代育成支援対策推進法にもとづき、仕事と子育てが両立できる職場環境の整備に取組んでいます。
その取組みの成果が認められ、2016年1月、県内で初めて「高い水準で両立支援を行なっている企業への評価」である『プラチナくるみん』の認定を受けております。
2021年8月、従業員とその家族の健康保持および増進を図るとともに、従業員の活力の向上、生産性の向上を目指して「岩手銀行 健康経営宣言」を以下のとおり制定しました。
項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 目標 |
---|---|---|---|---|
各種検診再検査等受診率 | 85.3% | 90.6% | 93.9% | 90%以上 |
習慣的な運動実施率 | 16.8% | 18.7% | 20.-9% | 20%以上 |